児童生徒の自殺者過去最多。3年連続500人台 自殺関連行動のみに注目しないで
警察庁が、職業別の自殺者数の統計を初めて、子ども(児童生徒)の自殺者数が過去最多となった。3年連続で500人台を突破する異常事態になっている。
渋井哲也
2025.02.28
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2024年の1年間に自殺した小中高生の数が、527人と発表された(警察庁統計・暫定値、外国籍を含む日本国内在住者)。職業別自殺者数を統計し始めて以来、過去最多になった。また、3年連続で500人を超えた。警察庁の自殺統計によると、大人の自殺者数は減少傾向だが、どうして10代だけ自殺者が増えているのか。

24年夏、新宿・歌舞伎町では連鎖的に自殺が発生した(撮影:渋井哲也)
近年、子どもの自殺は増加が目立つ。それは今に始まったわけではない。厚生労働省の「自殺対策白書」で見ると、10代の自殺死亡率は、07年と比べて、23年の時点で4.5から7.5となり、1.6倍、増加した。このうち男性は、5.4から7.8となり、1.3倍増となった。一方で女性は3.5から7.2となり、約2倍となった。