体罰を予期した愛知県の高校野球部員が自殺。遺族である母が講演。「反体罰・反暴力宣言」の日体大で

 2011年6月に愛知県の男子高校生が自殺した。所属していた野球部の副部長で二軍監督は体罰や暴言を繰り返していた。男子高校生は体罰の対象ではなかったが、暴言の対象にはなっていた。ただ、体罰を見聞きする状況にはあり、心を痛めていた。部活を辞めようと思ったものの、退部を許されなかったことがあり、部活に行かなくなった。しかし、副部長に呼び出され、体罰を予期した。
渋井哲也 2025.01.22
サポートメンバー限定

 2011年6月、愛知県立刈谷工業高校野球部に所属する山田恭平さん(当時16)が安城市内で自殺した。母親の優美子さんは24年12月13日、日本体育大学の「学校・部活動における重大事件・事故から学ぶ研修会」で登壇した。

 13年、日体大は「反体罰・反暴力宣言」をした。前年、大阪市立桜宮高校のバスケットボール部のキャプテンが、当時の顧問(日体大OB)の体罰と暴言によって自殺した事件をきっかけにされたものだ。その関連で16年から「研修会」を行っている。

なくなった恭平さんのことを話した後、学生の質問に答える優美子さん(24年12月13日、撮影:渋井哲也)

なくなった恭平さんのことを話した後、学生の質問に答える優美子さん(24年12月13日、撮影:渋井哲也)

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、4508文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちら

サポートメンバー限定
「真逆の方向に走り始めている」流行語大賞の「働いて×5」の高市発言 過...
読者限定
タイ少女・人身取引事件。国際協力をいかにすべきか。大人の買春者処罰規定...
サポートメンバー限定
「人生が飛躍する」独自の説によるわいせつ行為での“エネルギー注入” 被...
サポートメンバー限定
裁判長は「どちらの足ですか?」「においを嗅いだ?」と質問。事実関係に争...
サポートメンバー限定
宿題を取りに自宅へ帰らせる指導は「不適切」と元校長 母親は「(担任の)...
サポートメンバー限定
大声での叱責は「毅然とした指導」と担任が証言 夏休み明けの宿題提出忘れ...
サポートメンバー限定
「結果的に押し付けてしまった。借金がなくなれば病院に通いたい」 前科8...
誰でも
「子どもの自殺」文科省が背景調査指針改訂案を示す パブリックコメントを...