大阪府泉南市に、学校や市教委から独立した相談機関を設置。3年前に自殺した中学生の遺族の要望に市が応える
大阪府泉南市で3年前、中学1年の男子生徒が自殺した。遺族は、子どもの悩みを聞く、学校や市教委から独立した相談機関の設置を要望していた。これを受け、市は4月から、「子どもの権利救済委員会」を設置することになった。
渋井哲也
2025.04.03
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2022年3月、大阪府泉南市の中学1年(当時)の男子生徒、松波翔さんが自殺した事案を受け、市にいじめなどに苦しむ子どもの相談を受け付ける、公的な第三者機関「子どもの権利救済委員会」が設置されることになった。法律や人権の専門家らで構成され、学校や教育委員会とは独立した立場で、いじめなどに苦しむ子どもからの相談を受け付け、支援や救済をする。4月1日に設置され、7月から相談を受け付ける予定だ。
遺族は子どもを救う第三者機関を作るよう市に要望。市が応え、実現
翔さんは自殺する前に、受けていたいじめについて、学校や教育委員会に何度も相談した。しかし、十分な対応がされなかった。そのため、翔さんの死後、遺族は子どもを救う第三者機関を作るよう市に要望し、24年9月、市長と面会した。
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- いじめのきっかけは、兄への不適切指導だった
- 兄への不適切指導が、翔さんへのいじめに発展
- 転校を希望するが、叶わなず、自己所属感の喪失へ
- 報告書の評価「6割は納得。4割は納得せず」
- 遺族「教育委員会の言葉として認めて」
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