神奈川県小田原市の学校で性暴力被害?相談を受けた団体がこども家庭庁と文科省に調査と再発防止を申し入れ
神奈川県小田原市内の中学校の女子生徒が、学校内で教師から性暴力被害を受けたとして、相談を受けた市民らでつくる「小田原市立中学校の生徒を守る会」が3月24日、こども家庭庁と文部科学省に対して、適切な調査と対応、国としての支援を求める要望書を提出した。小田原市教委は「現時点で、当事者や保護者から、直接の訴えはない。あれば対応をしたい」としている。
守る会「適切な調査・検証と国の支援を」
「守る会」によると、男性教員による女子生徒への不同意性交、女性教員による男女生徒への不同意わいせつなどについて相談を受けている。また、学校管理職を含む教職員と生徒の不適切な関係もある。「告発をした女子生徒は親に相談したのですが、親からは子どもへのさらなる被害を恐れて、黙っていることを勧められたといいます」(守る会)

要望書を読み上げる「守る会」のメンバー(3月24日、撮影:渋井哲也、文科省内)
要望内容は、以下の通り、
(1)複数の教職員による性暴力があったとされる疑惑について、小田原市並びに小田原市教委に対し、適切な事実調査及び検証を行うよう指導を行うこと
(2)市教委からの回答書には書かれていない学校が、今年1月か2月に生徒に直接とったというセクハラアンケートについて、その所在と回答内容を早急に確認すること
(3)事実関係の徹底的な解明、被害者への適切な支援、再発防止策の策定及び実施を行うこと。特に、被害者のプライバシー保護に最大限配慮した調査体制の構築、及び中立公正な第三者機関による検証をおこなうこと
(4)国としての支援体制を構築すること

川田龍平参議院議員(左)が立ち会いのもとで、「守る会」のメンバーが文科省の担当者に要望書を手渡した(3月24日、撮影:渋井哲也、文科省内)
この日は、「守る会」のメンバーが、要望書とこの問題に関する経緯について読み上げた上で、こども家庭庁生育局安全対策課と、文部科学省初等中等教育局児童生徒課の職員に手渡した。その際には、川田龍平参議院議員(立憲民主党)が同行した。
この問題について、「守る会」はこれまでに小田原市教委に「教育職員等による児童生徒性暴力等の防止に関する法律」に基づいて、第三者による調査検証を求める、以下の内容を示した要望書を提出していた。