宿題を取りに自宅へ帰らせる指導は「不適切」と元校長 母親は「(担任の)言っていることに一貫性がない」 夏休み明けの指導をきかっけに自殺で訴訟
鹿児島市の中学生(当時15歳)が自殺したのは、直前にあった担任による大声の叱責が契機だった。裁判では、当時の校長が証言。母親も法廷に立って、心情を述べた。
渋井哲也
2025.11.19
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元校長は担任の夏休み明けの宿題に関する指導を「不適切」と証言した。
2018年9月、鹿児島市の中学3年生だった男子生徒(仮名、当時15歳)が夏休み明けの始業式当日、未提出の宿題を取りに行き、自宅で自殺した。母親は、担任の女性教諭が、丁寧な聞き取りをせず、怒鳴り声をあげ、かつ、進路に関する不安をあおるなどしたとして、市を相手に、約6580万円の賠償を求めた裁判が鹿児島地裁で10月にあり、元校長と母親の尋問が行われた。元校長は担任の「不適切」な部分を指摘した。一方、母親は「不適切指導で亡くなる命があることを知って」と呼びかけた。